ANAやJALの上級会員になると様々な特典を受けることができますが、その中でラウンジへアクセスできるのは大きな特典だと言えます。
ANAのスーパーフライヤーズカード(SFC)やJALグローバルクラブ(JGC)に入会すると、クレジットカードの年会費を納め続けている限り、ANAラウンジやJALのサクララウンジ、それぞれのアライアンスパートナーのラウンジなどにアクセスできます。
プライオリティ・パスとは
プライオリティ・パスは、世界で1300か所以上の空港ラウンジの利用が出来る会員制サービスです。
プライオリティ・パスには年会費に応じて3つのコースがあります。
- スタンダード・・年会費99USD、利用ごとに会員と同伴者はそれぞれ32USD
- スタンダード・プラス・・年会費299USD、会員は年10回まで無料でそれ以降32USD、同伴者32USD
- プレステージ・・年会費429USD、会員は無制限で利用できる、同伴者は32USD
ラウンジ使い放題は、一番年会費の高いプレステージだけですね。
上記はプライオリティ・パスの基本的なプランですが、クレジットカードの付帯特典でプライオリティ・パスの会員権が付いてくるものもあります。
ですので、プライオリティ・パスが欲しいのであれば楽天プレミアムカードに申し込むのがベストだと思います。
この記事でも、これ以降プライオリティ・パスのコストについては、楽天プレミアムカードの年会費11,000円を前提に書いていきます。
プライオリティ・パスで入れるラウンジには、食事やアルコールの提供があるラウンジもあり、また最近では成田や羽田の国際線ANAラウンジが使えたりもします。
正直、SFC会員としてはプライオリティ・パスでANAラウンジに入れるってのは、
って感じですが、そのことについては「プライオリティパスで羽田と成田の国際線ANAラウンジ入室可能に【これは改悪】」で書いています・・。
SFCやJGC取得の費用とランニングコスト
ANAのSFCやJALのJGCを取得するには、1年間でステータス獲得のためのポイント(ANAはプレミアム・ポイント=PP、JALはフライ・オン・ポイント=FOP)を集めなけければなりません。
これらのポイントを集めるには基本的には有償で飛行機に乗るしかなく、航空券を購入する費用が発生します。
SFCもJGCも修行費用は50万円がひとつの目安となっています。
関連記事⇒⇒⇒ SFC修行のルートや費用を公開~国内線のみの例も【コロナ対応】~
もちろん、SFCやJGCにはラウンジ利用以外にも特典があるので、費用だけで単純に比較できるものではありません。
プライオリティ・パスの魅力
それでではプライオリティ・パスの魅力を見ていきましょう。
修行不要で質の高い空港ラウンジが利用できる
先ほど紹介した通り、楽天プレミアムカードに入会すればプライオリティ・パスでラウンジは使い放題になります。
修行の手間と時間、費用をかけることなく楽天プレミアムカードに入会して年会費11,000を納め続ければ、ずっとラウンジは使い放題です。
利用する航空会社に関わらずラウンジが利用できる
私はANAのSFCを持っているのでANA便やそのコードシェア便、スターアライアンス便を利用する際はANAラウンジやスターアライアンス航空会社のラウンジが利用できます。
ですが、私はJALのJGCなどのステータスは持っていませんので、JALなどでエコノミークラスを利用する際はラウンジが利用できません。
ある航空会社のステータスを持つと、どうしてもステータスを持っている航空会社に縛られがちになります。
一方、プライオリティ・パスでのラウンジ利用条件はその空港を利用して飛行機に搭乗することですので、航空会社に縛られることなく、世界13,00か所以上のラウンジにアクセスできます。
利用する航空会社に関わらずラウンジが利用できる点は、プライオリティ・パスの大きな強みです。
プライオリティ・パスのいまいちな点
ここまで見てきたように、費用面ではプライオリティ・パスの方が安上がりです。
ただラウンジアクセスの面でも、SFCやJGCと比べてプライオリティ・パスが劣る点があるのも事実です。
国内線でプライオリティ・パスが使えるラウンジは少ない
JALやANAは国内の主要な空港では自社ラウンジを展開しており、国内旅行でもビールを飲みながら飛行機の搭乗を待つことができます。
一方プライオリティ・パスの場合、成田と関空には国内線でも利用できるラウンジがありますが、羽田や札幌、伊丹、福岡、那覇といった主要空港での国内線利用で入れるラウンジはありません。
同伴者は原則は有料
SFCやJGCの場合は、同伴者1名まで無料でラウンジを利用できます。
一方、プライオリティ・パスの場合、同伴者がラウンジを利用する場合は32USDかかります。
プライオリティ・パスか、修行か
プライオリティ・パスとSFC・JGCとではサービスの内容や費用が異なります。
最終的にはご自身の価値観や経済状況、利用スタイルによると思いますが、ケース別でどちらが個人的におすすめかを書いていきます。
すでにSFCやJGCに切り替えられるクレジットカードを持っている人なら修行
すでにSFCやJGCに切り替えられるカードをお持ちであれば、高い年会費を払っているわけですしマイルも貯めているでしょうから、その航空会社に対して一定のロイヤルティ(loyalty)を持っていると思われます。
利用する航空会社も、カードを持っている航空会社とそのアライアンスに集中していることでしょう。
そうであれば、その航空会社を利用するときだけラウンジが使えれば問題ないのではないでしょうか。
すでにSFCやJGCに切り替えができるクレジットカードを持っていれば、SFCやJGCに切り替えても年会費は変わらないか、変わっても千円ちょっとですので、新たにプライオリティ・パスを持つよりランニングコストを抑えることが出来ます。
以上から、すでにSFCやJGCに切り替えられるクレジットカードをお持ちの方は、プライオリティ・パスより修行の方がよいと思います。
主に海外一人旅が多いならプライオリティ・パス
もっぱら一人で海外旅行に行くことが多いなら、同伴者の料金チャージや国内線で使えるラウンジが少ないことは気にならないと思うので、プライオリティ・パスのほうをおすすめします。
まとめ
プライオリティ・パスは、修行することなく年会費を支払うことによってラウンジが利用できるサービスです。
楽天プレミアムカードに入会すれば年会費11,000円でラウンジが利用し放題なので、SFC・JCG修行より手軽です。
プライオリティ・パスなら利用する航空会社に関わらず空港ラウンジが利用できる反面、同伴者は有料である点などはいまいちなポイントです。
国際線でもラウンジを利用したい場合、修行で航空会社のステータスを取るかプライオリティ・パスを取るかは人それぞれの考え方や利用状況などによると思います。
私がプライオリティ・パスではなくSFC修行を選んだ理由として、
- ANAアメックスゴールドをすでに持っているのでSFCの追加ランニングコストはゼロ
- 利用はもっぱらANA
- 国際線も国内線も利用する
- 一人旅も二人旅もする
- 手荷物を預けることが多いので、プライオリティタグをつけてほしい
といったこが挙げられます。
当たり前のことですが、ステータス修行かプライオリティ・パスかはそれぞれの特徴や費用、ご自身の飛行機の利用状況を照らし合わせて選択すると良いと思います。