SFC修行のルートや費用を公開~国内線のみの例も【コロナ対応】~

ANA

一度取得するとクレジットカードの年会費を払い続けている限りステータスが保持できるスーパーフライヤーズカード(SFC)に関心のある方は多いと思います。

ただ、SFCの取得は簡単ではなく、ある程度の費用や時間がかかります。

あなたもSFCに興味はあるけど、実際にどのくらいお金がかかるものなのか、何回飛行機に乗れば取得できるのか、気になって色々情報を集めているのではないでしょうか?

私は2019年にANAのスーパーフライヤーズカード(SFC)の取得を目指して修行を行いました。

インターネットで情報を集めると、SFCの航空券代はおおむね50万円ほどと載っていることが多いと思いますし、私の実際の航空券代もおおむね50万円程度でした。

私はSFC修行のコストを抑えることを意識しつつ、旅の楽しみは犠牲にしないことを念頭に修行の計画を立てました。

ここでは、私の実際に行った修行のルートと航空券代を公開したいと思います。

SFC修行の概要について簡単におさらい

SFC修行とは、ANAのスーパーフライヤーズカードの取得を目指して飛行機に乗りまくる行為です。

ANAマイレージクラブの会員がANAやスターアライアンス加盟航空会社の飛行機に有償で搭乗すると、マイルの他にプレミアムポイント(PP)というものが貯まります。

このプレミアムポイントを1月1日から12月31日までの1年間に50,000ポイント貯めるとANAのプラチナメンバーとなり、SFCへの入会資格が付与されます

ですので、SFC修行とは一般的にプラチナメンバーを目指す事と同じ意味です。

このプレミアムポイントは、マイルで取得した特典航空券では付与されません。
お金かスカイコインで支払って購入した航空券でないと、プレミアムポイントは付与されないので注意です。

なお、プレミアムポイントについては,こちらの記事に詳しくまとめています。

>>【わかりやすい】ANAのプレミアムポイントのしくみ

修行にかかった費用が割高か割安かを測るうえで重要となるベンチマークPP単価です。

これは「1プレミアムポイントを得るのに何円かかったか」を測るもので、

PP単価 = 航空券代 ÷ 獲得プレミアムポイント

で算出されます。

PP単価の目安は10円と言われており、そこから50,000PPを集めるSFC修行の費用の目安は50万円だとされています。

このPP単価はルートによって大きく異なり、いかにPP単価を低く抑えるかを研究するのも修行の醍醐味の1つですね。

私の修行ルートと費用

フライトと費用一覧

以下は、私が2019年にSFC修行を行った時のフライトと航空券代をまとめたものです。
すべてANA便で購入しました。

上記の通り、かかった航空券費用は51万9,560円でPP単価は10.33でした。

PP単価的にはもう少し抑えることも可能だったとは思いますが、羽田沖縄線で単価を抑えつつ行きたいところを混ぜ込んだり、大阪に急用が出来た際には新幹線ではなく飛行機で行ったため、このくらいのPP単価に仕上がりました。

割と行きたいところや用事があるところを絡めたのですがPP単価が10円ちょっとで収まっているので上出来かなと思います。

約半年間で28回飛行機に搭乗しました。
2月頃までは羽田と那覇の往復が多く、だんだん嫌気がさして行ったのを覚えています笑

日帰りだと味気ないなと思い、現地でちょっとした楽しみは作ろうと安いホテルに宿泊し、現地の飲み屋に行ったりして楽しみました。

以下では、上の図の①~③について補足説明をします。

国内線乗り継ぎプラン:①と③のOKA – HND – BKK

なぜこんなことをするのか

この行程は、私がタイに行く際にPP単価を抑えつつ大量にプレミアムポイントを獲得する事を目的として沖縄線を絡めたものです。

ANAには国内線乗り継ぎプランというものがあり、例えばANAで沖縄発バンコク行きの便に搭乗する場合、羽田発バンコク行きの料金に11,000円追加するだけで済みます。
HND-OKAが片道5,500円で乗れちゃうわけです!

国内線乗り継ぎプランの詳細については、こちらのANAのサイトをご覧ください。

しかもこの国内線乗り継ぎプランは、国内線の予約クラスは国際線に準ずることになっているため、国際線をプレミアムエコノミーにすれば、国内線の部分のマイルやプレミアムポイントの積算率が100%なのです!

羽田沖縄線の場合、片道5,500円でプレミアムポイントが1,968ポイント付与されるので、PP単価は2.79円です!

結構強烈な数値ですね。

私は東京がベースなので、国内線乗り継ぎプランを使うには一度沖縄に行かなければなりませんし、バンコクから沖縄に戻ったら羽田に帰らなければなりません。
ですので、OKA – BKKの航空券とは別に HND – OKAの往復の航空券を購入する形となります。

ですので搭乗の流れは、

羽田 → 那覇 → 羽田 → バンコク → 羽田 → 那覇 → 羽田

となります。

修行界隈ではシンガポールが最も効率が良いということで、OKA – SINタッチなんて言葉もあるようですね。
私はシンガポールには用がないので、代わりにOKA – BKKタッチです。

 
P’hiro

タイに泊まってるからタッチとは言わないな。

本当は石垣島を往復するのが最も効率的なのですが、石垣線は本数が少なくスケジュールを組むのが難しかったので那覇線を利用しました。

そして改悪はやってくる

比較的PP単価を抑えつつ、一気にプレミアムポイントを集められるので修行僧に人気の方法ですが、ちょうど私が修行を開始する直前に改悪が行われました。

お気づきだと思うのですが、①と③は同じルートを同じような料金で飛んでいるのに、③はPP単価が①より悪化しています。

これはプレミアム・エコノミーの予約クラスは、2018年12月5日以前に予約したものは一番安いチケットでもクラスE(積算率100%)だったものが、2018年12月6日以降の予約分については一番安いチケットは新たに設定されたクラスN(積算率70%)となってしまったためです。

よってPP単価も10.58円から13.47円に低下してしまいました。

クラスNになっても料金が安くなるわけではないですから、修行対策ですね。

私のフライトについては、①の部分は2018年11月に予約したため予約クラスEでしたが、③の部分は2019年4月に予約したため予約クラスNになってしまいました。
ですので、①と③とでは国際線の部分のプレミアムポイント数が異なり、結果PP単価も異なる結果となっています。

まだ救いなのは、国際線が予約クラスNになっても国内線の部分は変わらず運賃10(積算率100%)が適用される点ですね。

以上のことから、新型コロナが落ち着いて今後もし私と同じルートで飛ぶのであれば、PP単価は①の10.58円ではなく③の13.47円に近いイメージとなります。

予約クラスNの登場でプレミアム・エコノミーと国内線乗り継ぎプランの組み合わせは魅力が低下しましたが、それでもエコノミーで往復するよりはPP単価が抑えられるケースが多いので、修行中に海外に行く用事がある際は今でも活用できる方法だと思います。

バリュートランジット28:②のHND – OKA – ISG

②は石垣島に行った際に、羽田からの直行便ではなく那覇で一度乗り換えて石垣島へ向かうルートです。

通常、石垣島に行く際には皆さん嫌がるルートですよね笑

みんなが嫌がるからこそ、修行僧には優しいルートであったりするわけです。

このバリュートランジット28は、積算率は75%とスーパーバリューと変わらないのですが、搭乗の度にプレミアムポイントが200ポイント多く付与されるのです。

例えば、羽田から那覇空港を経由した場合、片道で2回飛行機に搭乗するため、合計で400ポイント多く貰えるのです。

なお、バリュートランジット28で羽田から那覇を経由して石垣島に向かった場合、厳密には片道410ポイント多く貰えます

というのも、HND – ISGの基本区間マイレージは1,224マイルですが、HND – OKAの基本区間マイレージは984マイル、OKA – ISGの基本区間マイレージは247マイルで合計1,231マイルになるため、プレミアムポイントも10ポイント多く付与されるのです。

プレミアムポイントは、

区間基本マイレージ × 積算率 × 路線倍率 + 搭乗ポイント

で計算されます。

バリュートランジットで付与される200ポイントは搭乗ポイントです。

上の羽田石垣の例では、那覇経由の方が区間基本マイルが7マイル多いです。
先ほども述べた通り積算率は75%で、国内線の路線倍率は2倍です。

これをもとに計算すると、

7×0.75×2 =10.5

となり、1ポイント未満は切り捨てられるため、那覇経由の方が10ポイント多く貰えるのです。

バリュートランジットのもう1つの利点は、28日前まで安く航空券が買えるということです。

例えば、HND – ISGの価格帯は、直行便のスーパーバリュー75と経由便のバリュートランジット28は大体同じです。
28日前ですと直行便はスーパーバリュー28となり、バリュートランジット28より高くなってしまうことが多いです。

私は当初5月は忙しくなる見込みだったので修行の予定を入れてなかったのですが、4月に入り5月も修行に時間を割り振れることが分かったため、バリュートランジットを活用して石垣島に行きました。


まとめると、

  • バリュートランジット28は搭乗ごとに200PP多く貰える
  • 出発28日前で安く航空券が買える可能性がある

ことが利点です。

HND – ISGですと、便によりますがスーパーバリュー75もバリュートランジットも大体片道14,000円~ほどです。

この場合、スーパーバリュー75の場合プレミアムポイントが1,836ポイントですのでPP単価は7.63円、バリュートランジット28の場合は2,246ポイントでPP単価は6.23円ですので、バリュートランジット28の方がPP単価も有利です。

ぜひ、バリュートランジット28の利用も検討されてはいかがでしょうか。

国内線のみで修行する場合のシミュレーション

2021年はまだまだ国際線を使った修行が出来る状況ではありません。

そこで、ここでは国内線のみを使った修行のシミュレーションをしてみたいと思います。

なお、このシミュレーションはプレミアムポイントが2倍になるキャンペーンなどは考慮しておらず、通常のプレミアムポイント数で計算しています。

シミュレーションの前提として、羽田を拠点に国内線を使ってPP単価を10円程度にすることとします。

PP単価を抑えようとすると、やはりどうしても沖縄行きとなってしまいます。

ここでは、まだ新鮮な気持ちで修行ができる最初の方に普通席でのフライトをこなし、途中で気分を変えて石垣島に行って、後半はプレミアムクラスで優雅にフライトをこなすプランにしました。

お酒が好きなら、正直プレミアムクラスでの移動は苦にならないですね笑

フライト回数は24回と、国際線を使った私の28回より少なく済みます。
これは、プレミアムクラスを積極的に活用したからですね。

国内線で修行をするのであれば、上の例をベースにして、一部を行ってみたい場所に変更するなどしてアレンジするのが良いと思います。

まとめ

私の場合、SFC修行で50万円ちょっと費やし、PP単価は10円程度でしたので、まぁ上出来だったかなと思います。

私の場合、広島や鹿児島に観光で行ったり、大阪は急用で高い運賃で切符を買ったり、バンコクへは奥さんに会いに行ったりとPP単価より自分の趣味や都合を優先して、その合間に沖縄路線を活用しました。

沖縄も何回も行ったので、行きつけの飲み屋さんを見つけてそこに何度か通ううちにお店の人と仲良くなるなど、楽しい思い出が出来ました。

同時期に修行をしていた友人は、とにかく単価を抑えるべく普通席で沖縄を日帰りで往復し、最後にエアチャイナのビジネスクラスで北京を経由してシンガポールに行きました。

結果、費用は30万円程度で抑えられたとのことです。

費用も抑えられたし最後のシンガポール旅行は楽しかったとのことですが、それまでの普通席での沖縄日帰り往復は苦痛で仕方がなかったと言っていました。

なので、月並みですが費用と楽しみのバランスをどう取るかの問題になるかと思います。

私の感覚では、航空券代で50万円ほどかければ、結構行きたいところに行ける楽しい修行になるのではないかと思います。

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