海外旅行をするときに地味に気になるのが、現地のトイレ事情だと思います。
特に初めて行くところだと、
「トイレットペーパー付いてるかな?」
「水流して詰まって逆流してきたらどうしよう。ってか、そもそも水洗トイレ?」
「臭かったら嫌だな」
なんて思ったりしませんか?
タイでは街中に有料のトイレが沢山ありますが、その中でも「トイレ界のスタバ」と呼ばれるプレミアム・トイレ・チェーンがタイとベトナムに展開しています。
その名も「MIster Loo(ミスター・ルー)」。
ここでは、タイのスタイリッシュなトイレチェーンを紹介していきます。
タイで有料トイレは珍しくないが、有料トイレほど大体汚い
タイの繁華街や観光地、ビーチに行くとよく有料トイレを見かけます。
料金は3~5バーツ(10円~20円くらい)です。
別に値段が高いわけではないですし、便利な場所にあったりもするのでありがたい存在ではあるのですが、お金をとるトイレに限って古くて汚いです・・。
ショッピングセンターの無料で使えるトイレはキレイで、お金をとるトイレはそこまでキレイではないのです・・。
これは、タイに限らず他の国も似たようなものですね。
まぁ汚いといってもひどい悪臭がするとかではなく普通に使えるレベルではあるのですが、日本に住んでいる人間の感覚からすると、
「金取るような立派なトイレなのかよ」
と思ってしまう事もあります。
ただ先ほども言いましたが、有料であっても便利な場所にトイレを解放してくれているため、大変ありがたい存在でもあります。
有料トイレとは異なりますが、タイのレストランやクラブなどに設置されているトイレにはトイレボーイが常駐していることがあります。
トイレボーイとは私が勝手に呼んでいるだけなのですが、お客さんが用を足していると頼んでもいないのに肩をマッサージしてきたりハンドソープを出してくれたり、おしぼりを差し出したりしてくる人のことを指します。
そしてトイレを出ようとすると、彼は何か物欲しそうな顔で私を見つめてくるのです。
さんざんサービスを受けたわけですから、チップくらい払いますよ。それが彼らの狙いなわけですね。
タイに限ったことではないでしょうけど、思わぬところでお金を払わされる場面が多い気がします。アメージング・タイランド。
もちろん、お金なんか払う義務はありませんし実際チップを払わない人もいるでしょうけど、私はどうしてもチップを渡してしまいます・・。
私みたいなのが彼らを甘やかしてるから、こういう押し売りビジネスが成り立ってるのかな・・。
まぁ、ただ私もサービスを楽しんでるところがあるので、無くなったら無くなったで寂しく感じたりもするのですけどね。
で、ミスター・ルーはどんな感じなの?
ミスター・ルーとは
ミスター・ルー(Mister Loo)は、タイやベトナムで展開している有料トイレチェーンです。
スイスのアンドレアス・ワナー氏とドミニク・シュラー氏が立ち上げたスタートアップ企業です。
画像出典:Bangkok Post “Mister Loo flush with hope“
https://www.bangkokpost.com/business/2042263/mister-loo-flush-with-hope
2人はもともとUBSのインベストメント・バンカーだったそうです。
ミスター・ルーはタイでも人気だそうで、タイではバンコクやプーケット、カンチャナブリ県のクワイ川と言った観光地から、イサーン地方のナコーンラーチャシーマー県などにも展開しています。
ナコーンラーチャシーマーはSave-One Marketという巨大なナイトマーケットにミスタールーのトイレが設置されています。
まさか、プラユット首相の出身地がナコーンラーチャシマーだから忖度して作ったとかいうわけではありません。
現在はタイで40か所ほど展開していますが、今後5年間で数百か所に増やしていきたいとのことです。
更にベトナムでもホーチミンなどに3か所展開していて、今後はインドネシアやフィリピンにも展開する予定です。
創業者の2人はバンコクポストのインタビューで、
「私たちはトイレのスターバックスになりたいんだ。街角の至るところにミスター・ルーがあれば、待つことなく清潔なトイレが利用できるからね。」
と述べています。
ぜひ、パタヤなどにも展開してほしいですね!
人気の理由
人気の理由はその清潔感にあります。
ミスター・ルーにはスタッフが常駐して利用の都度清掃を行っているため、常に清潔に保たれています。
また、プレミアムトイレでは洗面台の水道や便器の水洗、サニタリーボックスやハンドソープなどはセンサーで作動するので、あまりいろいろなところに手を触れずに利用できるのが特徴です。
昨今は新型コロナの影響で特に衛生意識が高まっているため、タイの地元の方に人気が高まっているそうです。
日経新聞の岸本まりみ記者によると、タイでの1日あたりの利用者は12,000人とのことで、1か所あたり1日300人が利用している計算になります。
もともとはタイに旅行に来た外国人観光客をターゲットに始めたビジネスですが、地元の方に人気が出たことから、今後は観光客ではなく地元の人が集まるような場所にも展開していくのでしょう。
料金は相場より高めだが妥当かと思う
料金はエアコンなしのレギュラーが5バーツ(約17.5円)、エアコン付きでセンサーなどもついているプレミアムが10バーツ(約35円)です。
10バーツはタイ人の感覚からすると、日本人の感覚で100円くらいです。
先ほども言いましたが、タイの一般的な有料トイレは高くても5バーツ程度なので、相場よりは高いです。
ただ、その分清潔感などの付加価値が高いため料金は妥当だと思いますし、日常的に利用できる金額ではあるかなと思います。
外出中に100円できれいなプレミアムトイレが使えるなら、私はプレミアムトイレを選びますね。
おわりに
日本では地方でも上下水道が整備されていて比較的清潔なトイレが多いですが、海外ではまだまだトイレが整備されていないところの方が多いです。
タイくらい発展している国だと比較的ちゃんとしたトイレが多いですが、世界にはまだまだ衛生的なトイレが使えない人が沢山います。
ミスター・ルーがタイだけでなく様々な地域で現地の人が使いやすい価格で展開していったら素敵ですね。
次にバンコクに行く機会があったら、ミスター・ルーに寄ってみたいです。