ANAは2021年10月31日以降搭乗分より、国内線特典航空券について国内線旅客施設使用料（PFC）の徴収を開始することになりました。
JALについても2021年10月31日以降申込み分より、国内線特典航空券についPFCの徴収を開始することになりました。
両社とも従来は、国内線特典航空券についてはPFC名目での金銭やマイルの徴収は行っておりませんでした。
国内線旅客施設利用料（PFC）とは
国内線旅客施設使用料（Passenger Facility Charge = PFC）とは、旅客ターミナルやその施設、サービス等の維持管理に充てる目的で空港が徴収する料金です。
空港によっては国内線旅客サービス施設使用料（Passenger Service Facility Charge = PSFC）と呼んだりもしますが、基本的に同じものです（空港側としては純粋に施設の整備だけに充てるとか、サービス費にも充てるとか区別があるのかもしれませんが、お客さんからしたら同じものです）。
このPFCはすべての空港が徴収するわけではなく、また空港ごとに料金が異なり、さらに空港によってはターミナルや出発か到着によって料金が異なる場合もあります。
特典航空券による国内線旅客施設利用料（PFC）の徴収の内容
ANAとJALとではPFCの徴収方法などについて内容が異なるので、各社説明していきます。
ANAのPFC徴収について
ANAでは2021年８月29日以降に発券された2021年10月31日以降の搭乗分より、国内線の特典航空券でもPFCが徴収されます。
特典航空券のPFCの支払いについては、ANAの場合はクレジットカード払いです。
国内線特典航空券は国際線特典航空券と違ってマイルだけで航空券が買えるのが美点だったのですが、これからは利用する空港によっては別途お金の支払いも発生することになります。
他社便でも、ANAの特典航空券で搭乗するコードシェア便であれば徴収の対象です。
「いっしょにマイル割」についても、特典航空券部分も徴収の対象となります。
JALのPFC徴収について
JALについては2021年10月31日以降に申し込んだ特典航空券について、PFCの徴収対象となります。
ANAより時間の猶予がありますね。
特典航空券のうち、以下は徴収の対象外です。
- どこかにマイル
- おともdeマイル割引のマイルを利用した航空券
- JAL国際線特典航空券およびワンワールド特典航空券に含まれる日本国内区間
ANAは国際線特典航空券の日本国内部分やどこでもマイル割も徴収の対象でしたので、これはJALの方が良いですね。
JALの場合、特典航空券でPFCとして徴収するのは現金ではなくマイルです。
必要マイル数は以下の通りです。
なお、2022年５月１日以降申込み分は以下の通り改訂されます。
おおむね、通常のPFC料金を円からマイルに読み替えた感じですね。
一部、成田などはそれより安いでしょうか。
子供料金はありません。
一般的１マイルは１円以上の価値がありますので、PFC料金を円からマイルに読み替えた数字となると、JALのPFCの設定料金は割高に見えます。
また、JALやANAはバイマイル（マイルを買う）ことが出来ないので、PFCで足が出たせいで特典航空券が取れないなんてこともあり得ますね。
補足：以下もPFC徴収の対象です
- JAL Webサイト限定 国内線特典航空券 JALカード navi会員 減額マイルキャンペーン
- JALグループ国内線JMBダイヤモンド特典航空券
その他の航空会社
ソラシドエアやスターフライヤーのサイトを見ましたが、特典航空券のPFCの徴収について記載が見られませんでした。
今後、大手二社の動きに追随するかもしれませんので、随時チェックしていきます。
おわりに
今回の措置は、消費者にとって負担増ですので、やはり痛いですね。
昨今のコロナ禍で航空会社の業績が落ち込んでおり、様々なところで影響が出ているなと言う感じがします。
一度徴収を始めれば廃止するってことはないでしょうから、諦めて受け入れていくしかないかなって思います。
