『どこでもいいからどこかへ行きたい』(Pha著)から感じる旅の魅力

1、2年前、ネットニュースを見ていると『一人で意味もなくビジネスホテルに泊まるのが好きだ』というエッセイを見つけました。

私は旅行に行ったりホテルに泊まるのが好きなので、タイトルからして「あー、分かるわー」と思い、そのエッセイを読むと、ホテルに泊まる時のワクワクした気持ちを感じました。

 

旅行好きはとにかくどこか行きたくなるものよ

そのエッセイは文庫本の一章であることを知り、さっそく購入して読んだところ、とても共感できることが多くありました。

ここでは本の内容に触れ、旅行の楽しみってものについて書いてみたいなと思います。

なお、こちらの幻冬舎のサイトで『一人で意味もなくビジネスホテルに泊まるのが好きだ』が読めます。
面白いエッセイ(しかも無料)ですので、ご一読されることをおススメします!

『どこでもいいからどこかへ行きたい』紹介

この本は幻冬舎から出版されている文庫本で、Pha(ふぁ)さんという方が書かれた本です(ISBN9784344429512)。

Phaさんは京大を卒業後に就職するも退職し、「ニート」を生業?とする生活を送ってきた経歴を持つ方とのことです。

ニート向けのシェアハウスを10年間ほど運営したのち、現在はシェアハウスを出て一人暮らしをし、文筆業を主に行っているとのことです。

私がネットニュースで『一人で意味もなくビジネスホテルに泊まるのが好きだ』を読んだ時点では著者についてそこまで意識をしていなかったのですが、

文庫本を購入して著者紹介を読んだところ、

 
あれ、俺この人テレビで見たことあるぞ?
シェアハウスか何かやってる人だよね??
 

となり、なんとなく親近感を覚えました。

『どこでもいいからどこかへ行きたい』は旅好きの人が共感できる点と著者の人間的魅力が混ざり合って、淡々とした文章ながら惹きつけられるものがあるエッセイ集です。

Phaさんは突発的に旅に出ることが多いらしく、結構無計画な安旅をすることが多いそうです。

この本にはPhaさんの旅のスタイルや好み、出来事などが章ごとにまとめられおり、気楽にまったりソファに座ってウイスキーでもあおりながら読めるものです。

また、「あー、なんか旅行でも行きたいなあ」なんて時に読み返すと、旅のワクワク感を感じることができるでしょう。

『どこでもいいからどこかへ行きたい』を読んでいると旅のワクワクを感じる

どこでもいいから旅に出たくなる気持ちが分かりすぎる

この本、タイトルからしてすごく好きなんですよね。

Phaさんは観光地を巡りたいとかご当地グルメを楽しみたいっていう目的で旅をするというより、日常と居る場所を変えたい時、言い換えると日常から距離を取りたい時に旅に出ることが多いそうです。

 
マジ、著者に共感しかない

私も旅行の計画を立てる時のきっかけは、「〇〇に行きたい」と思って計画を立てるよりかは、「とにかくどこかへ旅行へ行きたい!」から始まることが多いです。

ボーナス出たし旅行でも・・。
そろそろ暖かくなってきたし旅行日和だな・・。

あなたも、とにかくどこでもいいから旅行に出掛けたいと思うことがあるのではないでしょうか?

旅に出ようと決まれば、私は計画を立て始めます(Phaさんは突発的に旅に出かけるそうです。)

計画を練る際は、何か目的(例えば、「〇〇のラーメンが食べたい」など)や行ったことのない土地をリストアップして計画を練ります。
目的からではなく、飛行機のタイムセールや特典航空券の空き枠を見て、そこから逆算して行き先を決めることもあります

予算と睨めっこして行き先やホテルを決め、旅行の計画が出来ていきます。


Phaさんは旅先でも、ビジネスホテルでインターネットを見て吉野家で食事をとる、という旅行スタイルだそうです(Phaさんによれば「要は僕がビジネスホテルでやっていることは普段家でやっていることと全く変わらない」とのことです。)

私は旅行に行くからには観光に行きますし地元の美味しい飲み屋を探して行ったりもするので、旅行のスタイルは異なります。

ですが、とにかく日常から離れてどこか違う土地に行きたい、と言う気持ちは同じかなと思います。

そしてこれが旅の魅力や目的のひとつでもあるのかなと思います。

飛行機に乗るのが好きだ

私は旅行に行くなら飛行機に乗りたい派です。
飛行機より新幹線の方が便利な場合でも飛行機を使うことが多いですし、旅先を選ぶ際も飛行機で移動できるか場所かが重要なファクターだったりします。

Phaさんは東京から関西くらいの距離なら基本的に新幹線ではなく高速バスを使うらしいのですが、私は東京から関西なら基本的に新幹線ではなく飛行機を使いますね。

例え、新幹線の方が便利であっても。

この前も京都旅行に行きましたが、羽田から大阪伊丹まで飛行機で行きました。

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まずそもそも、私は飛行機に乗る事自体が好きなのです。
飛行機に乗った瞬間からのワクワク感や離陸時の興奮、飛行機の中で読む機内誌や窓からの眺めなど、いい歳こいても飛行機に乗る事が好きなのです。

また、空港の非日常感が好きです。
新幹線の駅も非日常感が全くないわけではありませんが、駅と空港とでは非日常感にはやっぱり大きな差があるように思います。

そして飛行機ならマイルも貯まりますし、空港のラウンジでタダ酒が飲めるのも飛行機を選ぶ理由です笑

出張で毎週のように飛行機に乗っている方にとっては空港も飛行機も日常なんでしょうけど、私にとっては飛行機はハレの日の乗り物ですね。

来月、私は京都に行く予定です。
東京から京都なら新幹線の方が早いですし便利なのですが、それでも私は飛行機で行きます。

移動すること自体を楽しむのも、旅の魅力や楽しみのひとつだと思いますね。

一人で意味もなくビジネスホテルに泊まりたいのも共感する

冒頭でも書きましたが、私がこの本に出会ったきっかけはネットニュースで『一人で意味もなくビジネスホテルに泊まるのが好きだ』というエッセイを見たことです。

普段旅行に行くとちょっといいところに泊まりたくなりますが、観光や仕事などでそんなにホテルに居る時間がないのならビジネスホテルでも十分な場合もあります。

というか、ビジネスホテルでも結構旅行気分は盛り上がるなと思いますね。


新型コロナの影響で初めて東京などで緊急事態宣言が発出された頃、私は混雑した電車での通勤を避けるため、平日は会社の近くのホテルに住んでいたことがありました。

ホテルは至って普通のビジネスホテルですので面白い点なんてどこにもないです。
ジムやプールがあったり、おしゃれなバーがあるわけでもありません(もっとも、もしあったとしても緊急事態宣言中なのでそういった施設は閉鎖されていたと思いますが。)

風呂トイレが一緒のユニットバスで部屋も20平米くらいの広さなので、自宅の方が快適なのは間違いないです。

それでも、最初の頃はホテルの生活が新鮮で楽しく、会社の近くなのに旅行気分でしたね。
コンビニでお酒を買ってホテルのちゃっちいテーブルで晩酌するのも、なんか楽しかった思い出ですね。

自分の部屋よりビジネスホテルで一人飲みする方がなんか楽しいんですから不思議ですね。
一人なりの楽しみ方がビジネスホテルであってもあるのだと思います。

仕事からホテルの部屋に戻るとベッドがきれいに整えてあるのも嬉しかったですね。

そうは言っても平日はずっとホテル生活でしたので、さすがに水曜日くらいになると飽きてきて家に帰りたくなりましたね・・。

Phaさんも同様のことを言っていましたが、日常から離れた場所で過ごすことができればビジネスホテルであっても楽しい気分を味わえると思います

たまには近場の安いビジネスホテルに宿泊してみるのも面白いと思いますよ。

おわりに

どこでもいいからどこかへ行きたい、って気持ちは多くの人が持っているのではないかと思います。

人がなぜ旅をするのかを突き詰めると、この欲求がベースにあるのではないかと感じます。

観光やグルメ、特別な体験はどれも旅の醍醐味ではありますが、仮にそれが無かったとしても人は旅を求めるのだと思います。

人間も動物の一種であるから、生存するための本能が備わっています。
その本能に従えば、基本的には同じ場所でパターン化された生活をするのが正しい選択なのだと思いますが、時には危険を冒してでもより生存に適した環境を探し求める必要があったのではないかと思います。

それと旅とを結びつけるのは強引かもしれませんが、日常から離れた環境に身をおくこと自体が旅の醍醐味のひとつなんだろうなと思います。

英語で逃れるという意味のescapeには、旅行息抜きとして旅行に出掛けることや、その旅行先を指す名詞として使われることがあります。

『どこでもいいからどかかへ行きたい』は、そんなescapeへの欲求を気づかせてくれた著書だと思います。

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